2015年御翼4月号その2

聖霊の神を探求したエルヴィス・プレスリー

 大スターというこの世の仕事を通して、神と人に仕えようとしていたエルヴィス・プレスリーは、聖書の真理を真剣に追及した。あるとき何気ない会話の中でエルヴィスが、「母と僕はペンテコステ派の教会に通っていてね、ずっと考えていたことを君に話そう。君は聖霊について詳しいか?」と、元ゴスペルグループのメンバーに言った。ペンテコステ派とは、19〇〇年頃にアメリカで始まった聖霊運動(ペンテコステ運動)からうまれた教団で、異言と癒しを強調する。エルヴィスは、母親がペンテコステ派の教会で彼に教えてきた教えに価値を見いだせない、と率直に疑問を投げかけてきた。そして、「どうすれば、聖霊の神が自分の中におられることが分かるんだ」と質問した。 
 そこでバンドメンバーはこう答えた。「私もよく分からないが、神は信仰深い者にすべてを与えると約束された。私たちに与えられるべきものは必ず与えてくださると約束されたのだから、それが与えられたとき、聖霊の神の内在が分かるはずだ」と。するとエルヴィスは言った。「僕も母のような良い信仰を持ちたいんだ」と。彼は真に神を愛し、神からの賜物を得ようとしていた。
 また、あるメンバーはこう証言する。「よくエルヴィスと信仰の話をしたよ。ある晩、ラスベガスでのことだが、皆で円陣を組んで、彼は全員に目を閉じるように言った。それは祈るためではなかった。とにかく私は天国について彼がどう思っているかを後で尋ねてみようと、心の中で考えていた。すると、エルヴィスが『じきに着くよ』と言う。私は目を開けて、『どこに?』と聞くと、エルヴィスは、『天国について僕に尋ねようと思っていたでしょう?じきに着くよ』と言った。どうしてそんなことが分かったのか、ただ驚いた」と。「エルヴィスは霊的な人で、自分は神とつながっていると信じていた。多くのクリスチャンも同じように考えているが、とにかく彼は神に近づく努力をした。人助けするのも、彼の使命だと考えていた。誰かが悩みを抱えていたり、何かを求めていることを彼が知ったら、大抵、彼は前向きに反応していたね」とメンバーたちは証言する。
 彼はよく聖書を読み、仲間のために祈った。ある時、シルビアという彼のバック・コーラス・グループのメンバーばガンと診断された時、エルヴィスは仲間と一緒「この悪いものを取り除いてください」と彼女のお腹に手を置いて神に祈った。すると翌日の検査では、ガンは無くなっていたという。最初から誤診だったのかもしれないが、エルヴィスも皆も神の奇跡だと信じた。

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